黒柿の仕上げの違い・続

木軸の仕上げにオイルを塗っているが、木の種類や黒柿は模様によっては塗らずに白木仕上げにしているという記事を書きました。(黒柿の仕上げの違い)

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(左が白木、右がオイル塗装後)

上の写真の様に模様がハッキリとしているものはオイルを塗ることで更にハッキリとして分かりやすくなり、オイルの効果で木を割れや汚れなどから守ることができますが、細かい部分や緑の模様は分かりづらくなってしまいます。

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そのため3つ目の写真の様な孔雀杢の黒柿は白木仕上げにしています。しかし、よくよく見ると少しだけ右の方が色が濃いかと思います。
これはオイルを塗った後の拭き上げに使うケーク紙(摺漆の拭き上げに使用される紙)で磨いているからです。
ケーク紙にはわずかにオイルが染み込んでいるため、少しだけ色が濃くなっています。

この方法を皆さんの手元でメンテナンスの方法として使えるかと言うと、おすすめはしません。
加減が難しく、普通の紙や布では予想以上にオイルが付いてしまう可能性が高いからです。
環孔材(欅やタモなど)にメンテナンスオイルを塗る際もティッシュを使うと道管にティッシュが引っ掛かったり、詰まってしまうこともあるので、注意してください。

では白木仕上げのペンのメンテナンスはどうしたらいいかと言うと、なるべく使用後は乾拭きしてあげてください。手汗の多い方は特に。

オイルを塗ってあるものや油分の多い木(檜や屋久杉を除く)は手汗多い方も気にせず使っても大丈夫ですが、白木仕上げのペンは塗装されていない=守るものが無い。そのため手汗や汚れが付きやすいので乾拭きして欲しいです。

乾拭きでは対応できない汚れが気になってきた場合は、消しゴムで軽くこするのも有効です。やりすぎると導管に消しカスが詰まるそうなのでほどほどにですが…。
白木仕上げであっても、ご使用により汚れてきたら、通常の製品と同じように少量のメンテナンスオイルをウエスなどに付けて拭きあげてください。
汚れで模様が分かりづらいよりは、オイルで濡れ色になった方が木の状態としては良いと思います。ただ、香木は香りが弱くなったりするため注意してください。

前回よりもメンテナンスに付いて詳しく紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
もう少し詳しく知りたい、この木はどうしたらいい?という方はよくあるご質問を見ていただき、それでもわからない場合はお問合せフォームからご連絡ください。

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