皆さんは加工しにくい木と聞いたら何が思い浮かびますか?
私は、旋盤で加工したことのある木の中だったら色々と出てきます(笑)
パープルハートやシーオーク、栃の縮杢等々・・・旋盤加工を始めて半年、通常品をはじめとする多くの材を加工してきましたが、まだまだ加工しにくい(苦手な)材が沢山あります(泣)
その中でも屋久杉と木曽檜を加工するのが苦手です・・・
それでも最近木曽檜の加工は少しずつ上手くなってきたと思うので、今回は木曽檜がどんな材かと、どんなところが加工しづらいのか書いていこうと思います!
木曽檜は木曽地域から裏木曽地域に生息する天然檜の事を指します。
木曽の山は傾斜も冬の寒さも厳しいためゆっくりと成長していくため油分があり、木目も緻密で綺麗な材が取れます。
安土桃山時代には大阪城や伏見城を建築する際に使用されたことがきっかけで全国のお城やお屋敷、船を作るのに使われました。築城等に使用されて木曽の資材が枯渇し始めた頃、尾張藩がこれ以上減らさないために「枝一本に腕一つ、木一本に首一つ」という厳しい掟を定めました。檜以外にも切ってはいけない木としてアスナロ、ネズコ、サワラ、コウヤマキの計五本を指定しました。この五本を「木曽五木」と言います。是非「あねひさこ」と覚えてください!
そんな木曽檜のどこが加工が難しいのかというと、木目が詰まっていてしっかりとした材なので切削加工や鉋がけはしやすいです。ですが、柔らかいため切れる刃じゃないとボソボソになってしまうのです・・・
しっかりと刃を研いでキレッキレにすればなんとか綺麗にすることができます。
ボソボソになってしまうだけならばいいのですが、もっと厄介な問題があるのです・・・
それは上の写真の様に色の濃い材は油分が多いため、サンドペーパーがかからないのです!
最後に更に表面をつるつるピカピカの綺麗にするためにサンドペーパーをかけるのですが、上手くかからないためボソボソの部分が残ってしまいます。
じゃあ、どうすればサンドペーパーがあまりかからなくてもつるつるになるのかと言ったら、キレッキレの刃で表面が少し光るくらいまでつるつるにするしかないのです!!
ほとんど刃物だけで仕上げるため難しいのです・・・
最近はまだ、最初の頃に比べたら上手くできるようになってきましたが、まだボソボソの部分が少し残ってしまうので、全部つるつるにできるのを目指して頑張ります!!
今回は木曽檜だけでしたが、他にも苦手な材があるのでどんな材でどんなところが難しいのか、最初に比べてどれくらいできるようになったのか紹介していこうと思います。
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