ボール盤で穴を開けていたところ、ボール盤から普段よりも大きな音がすることに気が付きました。
音はモーターの方からすることが分かりましたが、それ以上は私だけでは分からなかったので、会長にヘルプ。
なんとボール盤を少し動かしただけで原因を見つけてしまいました!
大きな音の原因は、モーター内のベアリングが摩耗し傷がついたためだったのです!
ベアリング内にゴミが入ってしまったせいか傷がつき、そのせいで音が鳴っていたそうです。
ベアリングに傷がつくなどして異音が発生したまま機械を使用するのは危険なので、その日の内にモーター内のベアリングの交換をしました。
ベアリングの交換をする為にはモーターを外さなければならないので、モーターを外す為にボール盤を解体していきます。
その前に、機械の部品交換やメンテナンスをする際は必ず[主電源を切って]下さい。
主電源を切らないとメンテナンス中に急に機械が動き出し巻き込まれるなど、重大な事故につながる可能性があるので必ず主電源を切り、スイッチを押しても機械が動かないことを確認してから始めます。
ベルトカバーを外すとスピンドル側とモーター側にそれぞれプーリーがあり、モーターの力を伝えるためにベルトが付いています。
まずはベルトを外し、モーター側のプーリーを外します。
プーリーを外すと楔で止めてあり、外れなくなっているので楔も外します。
続いて、モーターの周りのカバーがネジで止まっているので、ネジを取りカバーを外していきます。
そうして外れたモーターの内部と交換するベアリングが付いている部分がこちらです。
今回は上下に付いたベアリングを両方共交換しました。
ベアリングを交換する際には写真右側のベアリングプーラや左側のギヤプーラを使用してプーリーやギヤ、ベアリングを引き抜きます。
今回はギヤプーリを使用してプーリーやベアリングを引き抜きました。
ギヤプーラで外した際に「バキンッ!」と音がしたので、ここには見た目では分からない大きな力が掛かっているのだと実感しました。
そしてベアリング外すことができました!
回してみると小さくカラカラと音がしていたので、私もここでようやく原因が分かりました。
会長はなぜ少し回しただけで分かったのでしょうか・・・
ベアリングの裏に書いてある品番を新しいものと古いものが一緒か確認します。
古いものはこのまま破棄するので、当て木代わりに使い玄能で叩いて新しいベアリングを付けます。
同じ手順で反対側も交換し、モーターを本体に戻します。
モーターを戻し、カバーを付け、プーリーとベルトを付ければ交換完了です!
交換後、ボール盤を始動すると問題無く動き、以前よりも静かにモーターが動いていました。
私は今回初めてボール盤のモーターを外し、ベアリングの交換をしました。
普通ならば機械屋さんに修理してもらうと思うのですが、自分で機械を解体し修理できることが凄いと思いました。
そして、使っている機械の事を修理できる程詳しく知っているから、壊れることなく長年の間工場の機械が使われ続けているのだと感じました。
私もこの機械達をもっと長く使っていけるようにするために、自分の知っているメンテナンスはこまめにやるなどして更に大事に使っていこうと思います。
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